得点率アップのために
(2024年9月1日アップデート)
みなさんは、評論家ではなくプレーヤーです。自分の力で得点率をアップさせなければなりません。
その方法論について書いてみたいと思います。
最初に、大変残念なのですが、動画解説タイプの教室での一番の弱点がこの部分になります。つまり、講師である私がみなさんの進捗状況をチェックしたり、その上でのアドバイスをすることができません。なので、これから書くことは、本教室の受講生のみなさんの場合は動画を視聴したうえで次に何を行うべきか、という話になります。しかしながら、動画を視聴して正しく数学を学んだみなさんならば、得点率アップの盤石な土台は出来上がっていると思うので、あとはジャンプするだけです!
ポイントは5点あります
1つ目は、基本的な原理を理解しているかです。これがないと、他の問題への応用が難しいものになってしまいます。しかし、原理の理解は、かなり難しい部分であることも確かなことです。同じ説明を3回されてやっとわかった、ということもよくある話です。なので、反復が必要です。
当教室では、①の動画で原理を解説し、それを②③で実際の問題に応用させる形をとっており、動画の反復視聴でそれらの力をつけることができるようになります。
2つ目は、ごく基本的なテクニックが習得できているかです。もし、学校で小テストがある場合はその点数に関わってくる部分です。解答の流れの理解が浅くても、テクニックとして適用すればできたと判断されるような内容です。数学Ⅰでは平方完成や正弦定理余弦定理の活用、数学Ⅱでは点と直線の距離や三角関数の合成、数学Ⅲでは微分をする問題、といったものがこれに当てはまります。ただし、事前にテストの出題範囲が公開されていたり、問題文に使うテクニックが書いてあるような場合です。
これはほぼ100%テクニックの習得を試されており、これは反復練習によって身に着けてください。学校で与えられる、教科書傍用問題集(4STEPや4プロセス、アドバンスα、Hi-Primeといったものが当てはまります)に取り組むことで反復練習ができます。
3つ目は、先ほど書いた基本テクニックを利用して解くような、教科書例題の問題に代表される、いわゆる定番問題です。
この場合は、本教室の動画では②で説明しておりますので解法とあわせて、なぜその解法なのか、どうような解法を活用すべき時を把握している必要があります。
動画をきちんと視聴しているのにもかかわらず、このような問題に手が出ない場合は、まだ理解が浅いか、問題慣れしていないかの2つに分かれると思います。
理解が浅い場合はさらに繰り返し動画を視聴してください。
4つ目は、意外とないがしろにされやすいのですが、3つ目のポイントと5つ目のポイントの橋渡しとして避けられない部分だと考えています。
それは【計算力の強化】です。大学入試において、計算力というのは百マス計算を早く正確に解く、ということにとどまりません。具体的に攻略したいのは、文字入りの式変形と、分数の計算を正確に行うことです。数Ⅲの章の微分公式をスムーズに使えるようになるまで学べているでしょうか?これまで様々な生徒に触れてきましたが、学年が進むにつれて次第に計算ミスがなくなってくる、ということはあまりありません。数学をよく理解しているけども、計算ミスで失点してきた人は、最終的に勉強しても成績が伸びない、という現象にはまってしまいます。
さらに、最近強く思うのは、計算ミスはウッカリではなく単純な実力不足のケースが多いことです。式の形的に、どう考えてもその答えにはならないだろう、というもの。私なりに色々考えても、結局行きつく先は問題に慣れていない・練習不足ということです。例えば、数学Ⅱの点と直線の距離公式は、慣れれば分母分子のどちらがルートでどちらが絶対値か、というのは明らかですし、分母は2乗+2乗なので整数であれば起こりうる数にはいくつかの候補しかありません。
具体的には、合格る計算・カルキュール・鉄緑会基礎力完成といった問題集について、
1 きちんと記述して
2 計算も最後までやって
3 間違えずに解答する
という練習の繰り返しがテストの点数に直結する、と考えるようになりました。
計算力の強化と名付けてはいますが、実際は問題に慣れること、と同じ感覚ではないでしょうか?
よく数学を理解していて計算ミスをしてしまう人が、まったく理解していないのに計算が正しい人よりも点数が低いという理不尽さには、やるせない気持ちが大きいですが、それはそれとして・・・。
5つ目は発展問題にいかにに対応するかです。ここまでくると、応用と組み合わせの連続になります。
このような力は、つけるのに時間がかかることをまず自覚して、気長にのんびりやってください。
飲み込みが早い人だと、動画の発展問題の解法をすぐに自分のものにしてしまうかもしれません。しかし、初めて出会う問題に対していかに取り組むか、というのは、数学そのものに慣れてきて、動画で説明した原理や基本を会得している必要があります。
数学が得意な人は、これを自分の感覚でできてしまうケースです。
本教室の動画では、③で解説している部分となります。
苦手な人も、動画での説明が上達の土台となっていますから、感覚的に会得できる日が来ることを待ち望んで、焦らずにやってください。
具体的な方法としては、高校1年生2年生ならば、チャート・FocusGold・ニューアクションといった問題集に数多く取り組んで、さまざまな問題に触れることになります。
高校3年生となると、受験が迫ってきますので赤本に代表される過去問や学校で配布されるような学校限定販売の入試用問題集(メジアンやキートレーニング・練磨・ニューグローバルといったもの)に取り組んで、入試問題の過去問に触れるようなことなります。
以上のポイントを把握して、継続的に学習取り組んでください。
何事にも、上達への正しい道、というものがあります。理解しないまま先へ進むと、どこかでほころびができてしまいます。それを物量作戦で段々慣れていく、という方法で数学が上達した人は、基本的な部分に限られます。大学入試レベルまで上達することはあり得ない、と思っています。よほど数学の飲み込みが早い人くらいでしょう。以前、学校現場で早い段階から大学入試問題に取り組ませる、ということをしたことがありましたが、結局解法に納得してもらってそれで終わってしまい、実力向上させられなかった、という私の反省点があります。
基本を大切にして、そこからジャンプする、というのが現在の私の信条です。
以前にSNSにも書きましたが、その道しるべとなってくれるような、実力のある講師に1対1で指導されることが最高の上達への近道だと考えています。(私は家庭の事情でまだそのような時間が作れません、悪しからず)